日本でのシラミの流行

シラミは特に不潔な環境で流行しやすい。日本では戦後の混乱期に爆発的な大流行を見せたが、戦後、DDTやBHCといった塩素系の強力な殺虫剤の普及で急速に駆除された。これによりアタマジラミは絶滅、あるいはそれに近い状態になり、一時は研究材料の調達に困り高値で売買されるほどの幻の害虫となった。

しかし、昭和50年代以降、全国的に学童を中心に再流行。不潔というイメージが強いためひた隠しにされるケースが多く、正確な数値は掴めないが、現在もかなりの数が潜在しているものと思われる。

最近アタマジラミが復活・再流行した背景には、まずひとつにはDDTの廃止が挙げられる。この画期的な殺虫剤は、環境汚染や生物濃縮性、人体への影響などが問題視され、1971年に廃止された。これに加え、近年の海外旅行客の増加長髪の流行暖房器具の普及などがシラミの復活を促した。海外から持ち込まれたシラミたちは、洗髪が不十分で衛生意識の低い幼稚園児や小学校低学年といった層を中心に広がって行く。

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