シラミの引き起こす症状

シラミに住み着かれた宿主は激しく不快な痒みを覚える。これがシラミ類の寄生による主症状の掻痒感であり、この痒みはシラミ類が吸血時にヒトの皮膚内へ注入する唾液腺分泌物が関係している。この時、痒みを覚える個所が移動するためシラミと判断できる。また、痒みが長い間持続する場合にはアレルギー反応も考えられる。この痒みはシラミを駆除すれば収まるが、むしろそれまでの精神的ストレスや掻き壊した傷口からの細菌による二次感染などが恐怖である。

さらに恐ろしいのは、感染症の媒介としてのシラミである。昭和33年以来国内では発見されていないが、シラミを通して発疹チフスや回帰熱、塹壕熱などの感染症が広まるのは古代以来珍しいことではなかった。発疹チフスは、現在では死ぬことはないが昔は10〜30%の高い死亡率を示したほどの危険な感染症であり、たかがシラミ、されどシラミといったところだ。これはAngband内に生息する巨大白シラミにも通用する言葉だろう。

人によってはケジラミによる被害の方を恐れる者もあるかもしれない。ケジラミでは、陰毛の被毛部全体に激しい痒みが生じる。その掻痒感はアタマジラミの比ではなく、痛みを訴えるものもいるという。また、ケジラミの主な感染経路が性交渉であるため、ケジラミの発見によりあらぬ(?)疑いをかけらることもあるだろう。

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